【はじめに】
FXでトレードをする際に、テクニカル分析は欠かせないものです。テクニカル分析にはさまざまな指標がありますが、その中でも最も基本的な指標の一つが移動平均線です。
移動平均線は一定期間の終値の平均値を結んだ線です。トレンドの方向や強さを判断したり、エントリーと決済のタイミングを決めたりするために使われます。
この記事を読むことで移動平均線の基本的な使い方と応用的なテクニックを理解することができます。移動平均線の基本的な使い方と応用的なテクニックを理解することで、トレンドの判断やエントリー・エグジットのタイミングを判断する能力が向上します。これにより、より精度の高いトレードを実現することができます。
具体的には、以下のことが理解できます。
1.移動平均線とは何か?
2.移動平均線の種類
3.移動平均線の見方
4.移動平均線の使い方
5.移動平均線の活用事例
6.移動平均線の注意点
したがって、FXでトレードをする方はぜひこの記事を読んで、移動平均線の使い方をマスターしましょう。
移動平均線とは
移動平均線は、一定期間の終値の平均値を結んだ線です。例えば、5日移動平均線は、直近5日間の終値の平均値を結んだ線です。
移動平均線を表示させることにより、トレンドの方向や強さを判断する目安として使われます。
トレンドの方向
移動平均線が右肩上がりになっていれば、上昇トレンドと判断出来ます。逆に、移動平均線が右肩下がりになっていれば、下降トレンドと判断できます。これにより移動平均線だけでトレンドの方向が上か下かを簡単に把握出来ます。
トレンドの強さ
移動平均線の傾きが急であればトレンドが強いと判断できます。逆に移動平均線の傾きが緩ければ、トレンドが弱いと判断出来ます。
移動平均線はテクニカル分析の基本となる指標です。FX初心者の方でも、まずは移動平均線の基本的な使い方を理解しておきましょう。
移動平均線の種類
移動平均線には以下の3つの種類があります。
単純移動平均線(SMA)
単純移動平均線は最もシンプルな移動平均線です。直近の終値をそのまま平均して計算します。
指数平滑移動平均線(EMA)
指数平滑移動平均線は、直近の終値に重み付けをして計算する移動平均線です。直近の値ほど重み付けが大きくなるため、短期的なトレンドを捉えやすいのが特徴です。
加重移動平均線(WMA)
加重移動平均線は、直近の終値に重み付けをして計算する移動平均線です。EMAとは異なり、直近の値ほど重み付けが大きくなるわけではなく、直近の値と過去の値をバランスよく考慮して計算されます。
移動平均線の見方
移動平均線の見方には以下の3つがあります。
移動平均線の傾き
移動平均線の傾きが急であればトレンドが強いと判断出来ます。逆に移動平均線の傾きが緩ければ、トレンドが弱い,またはトレンド転換の予兆と判断できます。
移動平均線の位置
移動平均線が価格帯よりも上にある場合には上昇トレンドと判断でき、逆に移動平均線が価格帯よりも下にある場合、下降トレンドと判断出来ます。
移動平均線の交差
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上抜いた場合、上昇トレンドに転換したと判断出来ます。逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下抜いた場合、下降トレンドに転換したと判断できます。
移動平均線の使い方
移動平均線は、以下の3つの使い方があります。
トレンドの判断
移動平均線の傾きや位置によって、トレンドの方向や強さを判断することができます。
エントリー・利確や損切のタイミング
移動平均線の交差や乖離によって、エントリー・利確や損切のタイミングを判断することができます。
相場サイクルの把握
移動平均線の動きによって、相場サイクルの転換を判断することができます。
移動平均線の活用事例
移動平均線はさまざまな活用事例があります。
複数の移動平均線の組み合わせ
短期の移動平均線と長期の移動平均線を組み合わせることで、トレンドの方向や強さをより精度高く判断することが出来ます。
たとえば、SMAを3本(21.75.200)などを表示させたりすることにより、短期的なトレンドだけではなく、長期的なトレンドも合わせて確認することが出来ます。
移動平均線のブレイクアウト
移動平均線をローソク足がブレイクアウトすることで、トレンド転換のサインとすることも出来ます。
移動平均線のダブルボトム・ダブルトップ
ローソク足でのダブルトップやダブルボトムを意識している人も多いですが、移動平均線のダブルボトムやダブルトップもトレンド転換のサインとしてよく用いることが出来ます。
移動平均線の注意点
移動平均線は、以下の点に注意して利用しましょう。
相場状況によって使い方を変える
移動平均線はトレンドの方向や強さを判断する指標として有効ですが、相場状況によっては逆行やかい離などの誤ったサインが出てしまうことがあります。そのため、相場状況に応じて、移動平均線の使い方を変えることが大切です。
例えばレンジ相場では、移動平均線の交差やブレイクアウトは、トレンド転換のサインとして有効ではありません。このような相場では、移動平均線の位置や傾きなどを参考に、トレンドの方向や強さを判断するとよいでしょう。
またトレンド相場であっても、相場の勢いが弱い場合は、移動平均線の交差やブレイクアウトがうまく機能しないことがあります。このような場合は、短期の移動平均線を使うなど、移動平均線の期間を調整するとよいでしょう。
5日移動平均線と25日移動平均線が同じ方向を向いている場合、トレンドが継続していると判断出来ます。逆に5日移動平均線と25日移動平均線が異なる方向を向いている場合、トレンドの転換が近づいていると判断できます。
他の指標と組み合わせる
移動平均線は他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高い判断を行うことが出来ます。例えば移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせることで、トレンドの方向や強さ、リターンの可能性などをより詳しく判断することができます。
また、移動平均線とMACDを組み合わせることで、トレンドの方向や強さ、勢いなどをより詳しく判断することができます。
まとめ
移動平均線はFXでトレードをする際に欠かせないテクニカル指標です。移動平均線の基本的な使い方を理解し、さらに応用的なテクニックを身につけることで、より精度の高いトレードを実現することが出来ます。
ただ、移動平均線はあくまでもトレンドの方向や強さを判断するための指標です。エントリー・エグジットのタイミングを決める際には、他のテクニカル指標も参考にしながら、慎重に判断しましょう。